世界には戦争、民族・宗教紛争、環境破壊による災害、病気等で多くの人々が日々生命の危険に曝されています。
また圧政、強制労働、人身売買、貧困等で人間としての自由と尊厳が失われ、健全な生活のための労働や教育の機会を奪われている人々も多勢います。
日本国憲法第二五条に「すべての国民は健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。」とあります。諸外国も同様の憲章があるが、その実現にはまだ程遠いのが現実です。
経済のグローバル化が格差社会を拡大させ問題を更に深刻なものにしています。
社会ニーズの最大公約数的な部分については各国の行政、企業により財サービスの供給が行われてはいますが、行政は法律や制度の硬直化、財政赤字の問題を抱え、企業は利潤追求に走るため、これらの主体だけでは社会全体のニーズに十分応えることができないでいます。またグローバル化した社会では国家の枠組みでの対応にも限界があります。
行政や企業活動では手の届かないニッチで特定の社会ニーズに応えるために公益的な市民活動が不可欠です。1998年に特定非営利活動促進法が施行され法人化への道が開かれた意義は大きい。多くのNPOやNGOが福祉、子供と教育、環境、地域づくり、国際支援・交流等の分野で活躍し重要な社会的役割の一翼を担っています。