何故NGO/NPOでモリンガ社会事業をする事になったのか?(その2)

なぜ遠く離れたインドのデカン高原(マハラシュトラ州)でモリンガ農園を始める事になったのか、そのキッカケのお話をしましょう。

私が初めてインドを訪問したのは2010年2月でした。NPO法人インドに幼稚園を作る会の役員として、ムンバイのカマティプラ地区にあるNGO AAWC(Apne Aap Women’s Collective )の幼稚園を訪問しました。その時見た光景は余りのカルチャーショックで今でも忘れる事はできません。

ムンバイのカマティプラ地区と言えば知る人ぞ知るインドでも最大の赤線地帯です。売春宿が所狭しと並んでいます。そこで働くSex workerやその子供達は人間として悲惨で最低限度の生活を強いられています。
この辺の事情はまた別の機会にお話いたします。

このように「恵まれない人」の中には本人の責任(自己責任)に帰すことが出来ない人々が大勢います。
戦争、紛争、圧政、テロ、疫病、自然災害、貧困、栄養失調、無学など等の要因で「生命の危機にある人」「基本的人権が侵されている人」「十分な食糧が無い人」「教育が受けられない人」たちは、自分の力だけでは何ともならず、他の人からの支援を必要としています。

日本人は相対的に恵まれています。自分で出来る範囲の支援をしてあげる事が必要です。それが「慈悲」というものではないでしょうか?  人間は自分の事ばっかり考えていてはダメです。

AAWCの幼稚園の子供達に栄養のあるものを食べさしてあげたい!
これが最も大きな動機となり、モリンガ農園を開設することになりました。

同年ムンバイの別のNGO SNEHA ( Society for Nutrition, Education, and Health Action ) を訪問しました。このNGOは医者、大学教授が主に役員をしており、ムンバイのスラム街の子供達をケアするムンバイでも大きなNGOで理事長、役員と面談しましたが、モリンガの栄養素、効能について殆ど知識を持ち合わせていないようでした。

NGOの名前に「Nutrition(栄養)」の言葉を使っているにも係わらずインドのインテリ層ですらインド原産のモリンガのことを何も知らないと思い、インドでモリンガ農園を作り育て、インド国内にもっと広めようと意を強くしてモリンガ社会事業に着手することになりました。

コメント

  1. 寺本 藤美 より:

    日本では、まだ知られてない、モリンガですが、ブログからとても価値のある植物でその、モリンガが貧困の解決。
    金銭的な支援ではなく、根本的に自立して生きていくという将来的に安定する事業を、わたくしも、心より応援させて頂きたく思っております。
    naminoru様へ

    • nagano minoru より:

      応援ありがとうございます。
      貴方のようなサポーターがいればこそ力がでます。
      ブログの読者にもなって下さい。
      また連絡させていただきます。